2012年7月29日日曜日

ジャンク屋さんのサマーセールに(偶然)よってみた。

ちょっと部材を買いに行きつけのジャンク屋に顔を出したら、偶然サマーセールをやっていた。
少なくとも十数年前から見かけていたSW電源(DCDCコンバータ)がとうとう100円で在庫処分とか
かなり美味しかったので、使う予定もないのに買い込んでしまった。

で写真にあるように、謎の基板。袋には「EPSON カードPC」とかだけ書かれており、付属品その他一切無し。質問不可。特価500円だったので買ってみた。
ググってもそれらしき情報にたどり着けず。これは解析するしかないでしょ。
表側

裏側
 表面にはCPUモジュールと思われるカード状のものが刺さっている。裏側はPCMCIAスロットが張り付いている。恐らくここにはHDDカードかフラッシュカードが刺さってここからブートすると思われる。

横から
 横から見ると分かるように、基板は2階建て構造に成っていて、コネクタで接合されている。
外すと二枚に分かれる。
 一部ホットボンドで固めてあるのが気になる。多分電源管理周りだと思う。
PCMCIAの裏側はシーラスロジック製のコントローラが張り付いている所を見ると、
このコネクタにはPCIバスの信号が出ている物と推測される。

謎の空きパターン
 謎の空きパターンを発見。
形状からするに、VGAコネクタとPS2コネクタと見た。

CPUモジュール
 このCPUモジュールは取り外しが出来る。最初単なる放熱板かと思っていたが違った。

CPU裏側
 ネジで留めてあるので、当然外すw
が開かないのでマイナスドライバでこじ開ける。
中身その1

中身その2
 カスタムチップで面白くない。
メモリの足の形状から、左側がBIOSか何かを格納しているNANDメモリで、右がDRAMじゃないかな?
32.768KHzの水晶が付いているところを見ると、CPU、チップセット、VGAや各種I/Oがこの4チップにまとめられていると推測される。
取り外すの難儀した~
 さて、先ほどの空きパターンにVGAとPS2を付けてみたいが、手持ちが無いので、ジャンクなノートPC基板から強奪する。
がそう簡単に剥がせるわけが無く、最後はほとんどむしり取った。おかげで1ピン折れてしまったが、特に支障はなさそうなのでよし。

おお!ピッタシ。
では電源を入れたいところだが、そもそもこの基板の動作で電圧はおろか、何処から電源供給するかも極性も分からない。
まぁ、この手の基板は電圧は5Vか12Vと相場が決まっている。
基板を見ると、3.3Vのレギュレータは有るが、5Vを生成している箇所が見あたらなかったので、12Vではないとみて、電圧は5Vに決定。
次に供給する先だが、表に白色のいかにも電源ですという2ピンのコネクタがあるので、パターンを追いかけて極性を確認後、手持ちの電源装置に接続。
したが、電圧降下が起きて3V台になってしまった。電流が足りないらしい。
仕方ないので、5V2Aのアダプタを繋いでみるが、結果同じ。
やけくそでデスクトップPCの電源を繋いでみたが、なんとそれでも電圧降下が起こる。
どっかショートしているのか、そもそも5Vではないのか不明だが、元から壊れている可能性もあるので、本日はここまで。

次、100円で購入したSW電源。
元は1500円しました。
 100円均一もびっくり。一緒に購入した普通のスイッチと同じ値段なんだぜ。
使う予定も用途もないのに、勢い3つも買ってしまったぜ。

 スペックは
入力:DC110V
出力:DC14V1.1A
型番はSVA24SD(時代的に購入したやつはRoHs非対応だと思う。取説が手書きだし)

中味その1
 古いSWらしく、チップ部品なんて無くて、最近お目にかからないハイブリッドICとかほとんどディスクリート部品で組んである。今なら1/3のサイズに出来るんじゃないかな?

製品自体はDCDCコンバータなので、入力もDCなのだが、どう見ても入力にダイオードブリッジがある。入力部の回路を追いかけてみたが、交流入力OKのようだ。取説にも±表記は便宜上であり、逆でもOKとある。
ならばテストしてみたいが、燃えたりしても怖いので、ブレーカーを経由して繋ぐ。
ちなみにブレーカーのことをテンパールといったりするが、これは広島にあるとっても有名なブレーカーメーカーの名前です。

ついでにブレーカーも分解してみた。これは小学生の頃、親父に配電盤を組まされていたときに使っていた物。何回も分解しているので落ちることは落ちるだろうけど、恐らく規定電流では動作しないだろうな。
今の人はもしかしたらブレーカーの中身を見たことがない人いるんじゃないかな?
写真はつまみの部分を外しているけれど、奥にあるのが電磁石で、手前にあるのがバイメタルに巻かれた電熱線です。
過電流が流れると、バイメタルが加熱されて変形し、ネジで留めてある白いプラスティックの部品を手前に押すと、ロックが外れてブレーカーが落ちます。
同じく、奥の電磁石もある強さ以上になると、鉄片を引きつけて、それが白いプラスティックの部品を手前に倒すので、ロックが外れます。
電磁石と電熱線は直列で繋いであり、瞬間的に大電流が流れた場合は電磁石が、ジワジワと増えていった場合はバイメタルが機能するように出来ています。

で、動作確認した結果、無負荷状態でかつ短時間だけれど、全てAC100V入力で動作OKでした。
あれ?2個増えているぞw
SW電源の動作チェックをするに当たり、ジャンク箱を漁っていたら、いつ紛れ込んだのか良く分からない物が出てきた。

 カノープスと有る当たり、キャプチャボードを買ったときの付属品か何かだろう。
試しに繋いでみたが、特にドライバを要求されるわけではなく、認識されてのかも良く分からない。


分解してみると、どうも赤外線送信機のようだ。機能的には送受信の機能が有りそうだが、受光部分の部品が実装されていない。
裏に張り付いているICはUSBコントローラかと思ったが、MC68HC908JB8という8bitマイコンらしい。
ググると結構色々出てきたのでそれなりに有名らしい。
プログラム書き換えて遊べるかと思ったが、なにぶん古い物らしく、書き換えに高電圧がいるらしい。AVRでいいかな。

最後に、以前アキバで購入したプラネクスのジャンク無線ルータ。たしか300円か500円だったと思う。
これ、そもそも製品にシリアルNoが入っていないという代物で、型番でググるとこんなページが出てくる中々ハードな物。
まぁサクッとDD-WRTでも入れるつもりだったので、サクッと分解。爪があちこち折れるが気にしないw

 中身は”えっ!”って思うくらいシンプル。主要なチップはフラッシュROMとDRAM2個とCPUだけ。
しかもこのCPU、小さいながらも詰め込まれた機能は恐ろしく、
5PortのスイッチングHUB、2個の無線LAN、フラッシュROMやDRAMのアクセスからアクセスステータス表示用LEDの制御まで全てワンチップ。しかも無線は802.11n対応。データシートによると、USBコントローラまで内蔵している?


裏面
裏面はほとんどベタアース。でっかい貫通ピアがあったり基板設計に無理がある気がする。
コスト削減とはいえ、無線LANのPA段にシールドが無かったり、そもそも詰め込まれた機能を考えれば、CPUに何らかのシールドが必要な気がする。

で、地雷だなんだと言われる理由としては、コスト削減と設計の無理がたたり、どうもCPUが不安定になるようだ。かなり発熱するにもかかわらず、湿布のような、貼れば放熱しますという怪しいシートを貼ってあるだけ。(実際の製品に組み込まれているの始めてみました。いや製品じゃないかw)
試しに手元にあった小型のアルミ板を貼り付けてみたが、とても追いついていないので、適当な放熱板を付けてみた。
高さ的にはCPUが一番背が高いので、他の部品と接触や干渉はないが、一応両面テープで絶縁しておいた。
これ、元々3レギやTR用の放熱板で、それなりの放熱効果が期待できるが、これでやっと触れる程度になった。逆に言えば、これだけの放熱板を暖めるだけの発熱が有るのだから、放熱板なしは設計的にあり得ないだろ。
ちなみに、放熱板の大きさに対し、両面テープの接触面が小さいので、縦置きは不安。放熱板の自重で剥がれ落ちそうだし、万一CPUごと剥がれたり接触不良になっても嫌なので、横置き専用だな。
ファームの書き換えは一筋縄ではいかないようなので、ぼちぼちやるか。

2012年7月8日日曜日

メルコのスイッチングHUB LSW10/100-8Pを修理してみた

某PCショップのジャンク箱に200\で放り込まれていたのをGet。

正直100の8portHUBなんてと思ったが、なんか手ぶらで店を出るのもなぁと。
がしかし、電源が入らないではないか!
ほぉ、たまにはジャンクがあるんだ。と言うわけで、サクッと調査。
ACアダプタの電圧は正常。となると、レギュレータ周りが怪しい。
案の定出力の3.3VとGNDがショートしている。レギュレータ表面に目立った異常がないが、
確認の為3.3Vラインを浮かして、ショートしていないかチェック。レギュレータは問題ないようだ。
となると、チップコンデンサのショートな訳だが、3.3Vラインにぶら下がっているコンデンサが無数にある。
あからさまに焦げているとか変色しているのは無かったので、適当に怪しそうなのを剥がしてみるが、全てハズレ。
埒があかないので、少々荒療治で行く。
まず、基板の上に感熱式レシートを貼り付ける。
次に通電。ショートしているコンデンサはかなり熱くなるので、レシートが焦げる->対象が見つかる。

見つかったのはC57。早速引っぺがすと、ショートが直ったので。当たり!!
さて、適当に引っぺがしたコンデンサは全部で3つ。チップなので容量も耐圧も不明だが、
今回も部品取り用HDD基板より形と色が似ているものを頂く。

ゴミのようだ
手半田ではちょっと厳しかったかな。
一応念のため各部の導通チェックをした上で、アダプタを刺してみる。


無事終了。一応全ポートランプが光ることは確認した。
さて、分解ついでに使用部品を見てみよう。
使用されているICは以下の通り。

AT24C02N(シリアルEEP-ROM)コントローラのRTL8308の設定が格納されていると思われる。

RTL8308(ETHERコントローラ)蟹さんかぁ。割と有名みたい。他社から互換ICも出ているらしい。

AM79C875KC(PHY)今では珍しいかも。昔はコントローラとPHYの2チップ構成がほとんどだった。
これ一つで4Portを受け持つ。8Portなので2つ。ちなみに割と発熱多し(物理層だからねぇ)

1085-33CM(3.3Vシリーズレギュレター)基板には(AS2830)とシルク印字されているが、3.3Vのシリーズレギュレターで電流取れれば何でもOK。このHUB、実は3.3Vで動作しているので、最初から3.3Vのアダプタ(要安定化電源)であれば必要ない。恐らく、余っていた5Vのアダプタを流用する関係上付けたんだろうなぁと推測。

74HC140(PHYのリセット信号生成用?)

基板裏にはビッシリとチップ抵抗やらコンデンサがちりばめられており、ノイズを抑えるのが大変だったのかなーとか思ってみたり。

意外にもLEDの箇所は集合抵抗使わずパラで抵抗が繋いであり、コストかかってるなー